やまがた広告景観コンテスト レポート
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第3回 受賞作品 【屋外広告物実作部門】
2025.2.17
【部門の概要】
山形県内に既に設置されている看板などの屋外広告物で、魅力あるまちなみや景観を形成しているもののうち、審査員から高く評価された屋外広告物を表彰するものです。
※ 各賞の画像をクリックすると、拡大表示されます
山形県知事賞

デザインコンセプト・選考理由
- 創業100周年を迎えた老舗菓子店が、移転・リニューアルオープンした店舗の看板で、店名を配した看板は、建物と同素材で造られ、建物と一体となって周囲の景観と調和しながら、さり気なく存在感を放っている。
- 店舗移転に伴う敷地選びの理由の一つであったという、建物周囲に広がる「遮るものがない広大な高畠の美しい風景を見られること」という条件を達成しながら一層魅力ある景観を楽しめる場所とすることに成功している。
- 四季折々で移り変わる風景を眺めながら、旬の果物や素材を使用したお菓子を通して、心が満ち足りる時と場所を提供していきたいというお店のコンセプトを、景観を取り込みながらまさに表現されていると言える。
山形市長賞

デザインコンセプト・選考理由
- 観光名所である山寺地区の宝珠橋を渡って正面に位置する店舗(おみやげ)建物の看板で、全体的に和を感じさせるデザインで、観光地山寺に訪れたことをより一層感じさせてくれるものとなっている。
- 山寺地区は山形市景観条例の景観重点地区に指定されており、屋外広告物にかかる独自の設置基準も設けられ、看板の色彩や大きさに制約があるなか、周囲の景観に調和するよう選択された素材や色彩は秀逸である。
- 結果として、山寺へ誘うこの地区の魅力を高めてゆくことに大いに貢献していると言える。
東北芸術工科大学学長賞

デザインコンセプト・選考理由
- 観光名所である最上川舟下りの下船場である最上峡のリバーサイドに位置し、周囲の景観に視線を誘導するデザインの意図が感じられる。
- 宿泊予約からチェックイン・チェックアウトまで完全オンラインで完結する運営形式を採用しており、事前予約済みの宿泊者にとっては必要最低限の案内情報さえあれば良いという特質を活かし、シンプルでいながら特別な空間への入口であることを表現した独創的なデザインとなっている。
日本屋外広告業団体連合会会長賞

デザインコンセプト・選考理由
- 高断熱・高気密住宅の施工を手掛ける工務店自社の看板で、薪ストーブなども扱うことから、木製と薪の持つ「暖かさ」をイメージさせるよう、薪小屋をデザインに取り入れ、暖かさを表現したサイン看板となっている。
- 大型で目立たせるのではなく、金属部材を表面に出さず、自社建物の木製部分と調和させ、景観への配慮と道ゆく人へ安心感を与えながら、一目でどのような趣向のお店であるかが明確に表現されている。