やまがた広告景観コンテスト レポート

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第3回 受賞作品 【広告景観デザイン提案部門】

2025.2.17

【部門の概要】
コンテスト主催者(やまがた広告景観コンテスト実行委員会)が、山形県内のエリアと募集テーマを事前に指定したうえで、自由な発想による、看板などの屋外広告物のデザイン案を募集し、表彰するものです。

【指定エリア】
「やまがた景観物語」おすすめビューポイント100箇所のうち、令和4年度に追加選定した40箇所

【募集テーマ】
「やまがた景観物語」のビューポイントへの「アクセス経路に設置する魅力的な案内看板」

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 ※ 各賞の画像をクリックすると、大きく表示されます

山形県知事賞

デザインコンセプト・選考理由

  • 天童市の舞鶴山から見える美しい眺めのイラストとともに、舞鶴山で毎年開催される「人間将棋」の要素を取り入れたデザイン。山形から天童に向かうアクセス道路上への設置を想定した看板は、舞鶴山に近づくにつれ、歩兵→中位→王と将棋の駒の位が高くなっていくように描かれ、頂上に近づくにつれ標高が高くなっていくこととも掛け合わせており、そのアイデアが大変面白い。
  • アクセス経路の進行方向に応じて、東方向(東軍)を青色、西方向(西軍)を赤色で表現し、東西の進行方向に応じて色分けしているアイデアも特徴的である。
  • 現地を訪問しその場所の景観と人間将棋を実際に見た際に浮かんだアイデアを上手くデザインに落とし込んでいる点が評価される。

山形市長賞

デザインコンセプト・選考理由

  • 「裏山寺」と称される垂水遺跡の様相を映し出す事で人々により遺跡を身近に感じて頂くことを意図して、垂水遺跡が持つ神秘的な印象や要素を看板に落とし込んだデザインとなっている。
  • 垂水遺跡の独特な岩肌の表情・鳥居の輪郭が光に溶け込む様子、また、不動明王が祀られているという伝承をもとに、最背面の背景は迦楼(かる)羅炎(らえん)を模した形状としている。
  • 幾何学的な図形を用いる以上に神秘や自然に即したデザインに仕上げ、人工物と自然の営み、岩肌と鳥居、光と影、不動明王の迦楼羅炎と垂水遺跡の名称、それらの対比をデザインに取り込むことで、垂水遺跡自体が織り成す神秘がうまく表現されている。

東北芸術工科大学学長賞

デザインコンセプト・選考理由

  • 垂水遺跡の蜂の巣状の印象的な岩肌の形状を基に穴上のデザインを採用しながら、山伏がこの場所で大正時代まで修行していたという歴史をふまえ、彼らの内面的な信仰を大きな円形で表現したという自然と歴史を反映したデザイン。
  • 岩肌を表すドットは穴になっており、背後の山や空を映し出し、自然との調和を表現しながら、自動車から看板を見る人に、山を登った後から見える垂水遺跡の空間の涼しさを伝えることを意図しており、その意図はうまく具現化されていると言える。

日本屋外広告業団体連合会会長賞

デザインコンセプト・選考理由

  • あじさいの名所で有名な出塩文殊堂へ登る参道までのアクセス経路に立てる看板と参道に立てる看板のデザイン提案。素材は、あじさいの花の涼しげで凛とした雰囲気に合うように、カラークリアガラスを採用し、ガラスに文字入れ等の加工をし、支柱は細くして看板表面を目立たせている。
  • 参道に立てる看板には、色によって異なる花言葉の紹介を入れたデザインとし、花についてのイメージを膨らませながら参道をより楽しく歩けるような工夫を施すことで、景観ビューポイントである参道の魅力を一層惹きたてることに成功している。

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屋外広告物実作部門の受賞作品はこちらをクリック

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