まちあるき レポート

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第1回 新庄城下歴史探険まちあるき

2022.7.2

７月2日土曜日に、新庄市で歴史探険まちあるきを開催しました。当日はとても暑い中、県内各地から約70名の参加者が最上公園に集まりました。講師は山形市内の「城下町やまがた探検隊」副隊長として活躍されている熊坂俊秀氏が、参加者を案内していきます。
最上公園から出発です。新庄市は令和７年に新庄藩初代藩主「戸沢政盛公」が開府してから、400年を迎えます。戸沢政盛公が新庄の築城や城下町・羽州街道整備、産業・鉱山開発等を行い、新庄・最上の礎を築き、その後新庄藩が11代、約250年に渡って続きました。最上公園ではちょうど夏詣を開催中で、朝から参拝に来る市民もいらっしゃいました。
新庄市といえば、銘菓としても有名な「紫陽花」。最上公園の中にはちょうど見頃の紫陽花が様々な場所に咲いており、手水舎にも美しい紫陽花が飾られ、訪れる方の目を癒していました。
ここはお堀の上を流れる「御用水」といい、指首野川より分水して城内の生活用水として引き入れていた水路です。きれいな水と排水とを分け、きれいな水を大切にしてきた当時の暮らしが想像できます。
ここは旧積雪地方農村経済調査所庁舎で登録有形文化財です。現在は雪の里情報館として、新庄市民と雪の暮らしの歴史についての展示が行われています。ここでは昭和初期頃の積雪量と新庄市街地の写真を見て道路に積もった雪の量に驚き、今の除雪のありがたさを実感したという声もありました。
ここは神明神社で新庄城の鬼門（北東の方向）を鎮護するため配置された神社です。講師の熊坂氏による「新庄節」が披露され、新庄市在住の参加者も「聞いたことがなかった！」と感激し、参加者達は手拍子で盛り上がりました。神社の前には「最上納豆」の工場があり、「こういった場所で地元の米で餅つきして納豆餅をふるまうイベントを開催すれば、ここを身近に感じて市民自ら整備しはじめ、神社や万場町に活気が戻ってくるのではないか。」と熊坂氏よりアドバイスがありました。
万場町といえば、町屋風の空き家をリノベーションした「のくらし」。建物の中を通り土間から見学した参加者からは「懐かしい雰囲気で素敵！」という声がありました。
万場町商店街の矢口鮮魚店は、とてもユニークなお店です。一目お店の中を見た参加者は、外観とのギャップに驚き、店内の壁面を見て自然と笑顔がこぼれます。どんなお店か気になる方は、ぜひお店へ足を運んでみてください。
ここで、最上のくらし舎代表の吉野優美さんから、東京から移住してのくらしを立ち上げるまでのストーリーや、のくらしと命名した由来などを教えていただきました。万場町を活気ある町にしたいと今年から毎月第二土曜日に「よろず市」を開催するということで、新たな取組みにチャレンジし続ける吉野さんの活躍が楽しみです。ここで長年景観やまちあるきに携わってきた熊坂氏より万場町通りを良くするアドバイスとして、「歩道の色を変えると道路を通行する車が速度を落とすようになり、街並みに視線を向けさせることが出来る。」とのことでした。
こちらは、旧楯岡銀行跡地です。大正３年に陸羽西線、6年に陸羽東線が開通したことで、新庄は最上地域の中心都市となりました。物資流通・人の交流の拠点となり企業が興り商店街も繁盛し、金融機関が設けられた時代の建物です。その後楯岡銀行は両羽銀行（現山形銀行の前身）に買収され、その後質屋となったそうで、現在は使用されていない状況です。歴史があり当時珍しい石造りの丈夫な建物なので、このまま放置してはもったいない、活用する動きを期待したいと熊坂氏は語ります。
三の堀跡地から南後門を目指します。堀の跡は蓋掛けして水の流れは見えませんが、水路として現在も使用されており、雪国仕様の側溝のフタが等間隔に設けられ、冬場の雪捨て場として新庄市民の生活に活かされています。参加者同士で歩きながら、新庄での子供の頃や青春時代の思い出話を楽しそうに語り合っている姿がとても印象的でした。
まちあるきのコースを一周し、最上公園へ。スタートの9時の時点で30°を超える真夏日でしたが、講師の熊坂氏の「参加して楽しかった方？」の呼びかけに全員が挙手され、充実感や達成感を感じている様子でした。「ブラタモリのようで面白かった！」との声があり、普段の生活で気づかないことも、歩くことで見える視点で街中の歴史的な遺産を感じることが出来、とても充実したまちあるきとなりました。「町の活性化にはお金がある方はお金を使う、力がある方は汗を流す、何もない方はお客さんになるということが不可欠。地域のためにそれぞれができることで参加していく事が大事。」と熊坂氏は語っていました。
machiaruki_0702まちあるき募集チラシ ダウンロード PDF

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