出前授業 レポート
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第10回 川西町立吉島小学校 景観出前授業
2024.9.18

親子で景観を学ぶ!
川西町は県内で唯一高い山がない自治体です。しかし、その分広大な田園風景を眺めることができます。吉島小学校は、美しい田園風景に囲まれた場所で、現在の田園風景を形成する水路や、景観を良くする川西町の地域の方々の取組みを座学で学び、2学期に校外学習で、黒井堰遺跡と虚空蔵山展望台を訪れ、地元の魅力に気づき、今後の総合学習の探求に繋げる狙いで開催しました。



吉島地区民が取り組む景観づくり
二学期稲の穂が黄金色に輝く頃、校外学習を行いました。吉島地区の住民達が整備した県道沿いの花壇越しから田園風景を眺めるとさらに美しい景観を見ることができました。

水田にきれいな水を供給する黒井堰揚水場を見学
次に、置賜地域の田園風景が形成される上で重要な⿊井堰揚水場を⾒学しました。
⽶沢平野土地改良区水利整備課管理係の小林管理係⻑よりポンプの仕組みや役割等、普段は入れないポンプ庫の中を見せていただきながら説明いただきました。また、稲作農家の減少による水路の保全の苦労や、お米作りに必要な水の量、将来地元の担い手となる子供達へメッセージとして、「美味しいお米を沢山食べてほしい。」という言葉をいただきました。

上杉鷹山の時代に、黒田半四郎忠寄につくらせた水路【黒井堰】によって、米作りの環境が整い、稲作が盛んになり、現在の川西町の田園地域の元ができたと座学で学び、実際に見学しました。
小其塚環境保全会枝松会長と山口さんより、小其塚の地名の由来、黒井堰の歴史、黒井堰の役割や、「こうほね」の群生地の保全活動や、ファーム小其塚での米作りについて説明いただきました。
また、将来地元の担い手となる子供達へメッセージとして、こうほねの保全等を知っていただき、花の見頃を迎える来年8月に家族等と見に来てほしい旨の話をしていただきました。

川西町の西側の虚空蔵山展望台からは置賜盆地を一望でき、田園散居集落を眺めることができます。
虚空蔵山展望台や棚田の整備を手掛ける伊藤商会伊藤慶一郎代表より眺望して見える方角等説明いただきました。昔この集落は荒地で稲作が向かない場所だったが、地域の先祖達が、土地を均して水路を引きこのように稲作ができるようになったことでした。

子供達へメッセージとして、「スマホやゲーム等ばかりではなく、山や自然に沢山触れて、創意工夫と探求を繰り返して、答えのないものを作り上げていくマインドを養って、柔軟に物事を考えられる大人になってほしい。」「川西町を美しく眺望できる場所としてまた訪れてほしい。」というお話をいただきました。
地域で、景観保全や地域づくりのために生き生きと活動されている人生の先輩達の姿を子供達に見ていただき、将来、この子供達の中から、地域の担い手として活躍してくれる方が生まれたら嬉しいです。