山寺のさらに奥地「峯の浦」と呼ばれる場所にある垂水遺跡。山寺を開山した慈覚大師の修業の場とも伝えられる場所で、蜂の巣状の岩肌と鳥居の造形美は、とても神秘的で美しい景観です。
慈覚大師円仁の修験場 山寺の構想はここから生まれた
山形市の有名観光地のひとつである「山寺」の、さらに奥地にある「峯の浦」と呼ばれる場所に垂水遺跡はあります。最澄や空海と同時代に唐に渡った名僧であり、山寺を開山した慈覚大師円仁が修行の場として居住していた場所で、山寺の構想を練った場所だと伝えられています。垂水遺跡は知る人ぞ知る山寺の名所で、ビュースポットはなんと言っても蜂の巣状の巨大な岩肌と鳥居の造形美です。山道を進むと、鳥居と自然が作り上げた巨大な岩壁一面に長い年月によって凝灰石が風化した蜂の巣状の穴があり、幻想的な風景が広がっています。ここでは大正時代まで山伏の居住修行の姿があったそうです。また、岩壁中央の大きな洞には古峯神社と稲荷神社が祀られています。神社の隣には、円仁が山寺を開山する前に修行した宿跡が見られ、巨大な岩の割れ目からは水が滴り、中ほどの暗がりに不動明王が祀られ、修験場跡や五輪塔窟などの遺跡も残っています。そして、左手の岩肌には千手観音様が彫られており、神秘的な空間に包まれます。実際にその場所に行き独特の奇景、うっそうとした森の中でひんやりした清廉な空気に包まれると、ここがパワースポットといわれる所以がわかるような気がします。立石寺のにぎわいとは打って変わり、人影のない霊域は静寂に包まれ、古代の雰囲気を今に伝えているように感じられるはず。自然が妙と神仏を排した先祖の心が伝わってくる幻想的な景観です。
・開山忌(1月) ・こけし雪だるまコンテスト(2月) ・円仁誕生祭(4月)
・日枝神社山王祭(5月) ・全国俳句山寺大会(7月)
・子ども芸能フェスティバル(7月)
・山寺磐司祭・全国シシ踊りフェスティバル(8月)
・宝珠山ライトアップ・光のロード(7月~8月・10月~11月)
・大晦日除夜の鐘・光のロード(12月31日)
・山寺名物「力こんにゃく」
・宝珠っこ(おやき)
・もろこし
・山寺焼
・ジェラート
・宝珠山千手院(天台宗)/最上三十三観音第2番山寺(0.13㎞)
・立石寺宝物殿(1.0㎞)
・山寺芭蕉記念館(1.6㎞)
・面白山高原(7.1㎞)
・天童温泉(10.1㎞)